Book Meter

読書の記録。読みっぱなしは勿体無い。

ブルータスの心臓 東野圭吾

個人的にはすごく後味が悪かった。ロボットメーカーのエリートが繰り広げる権力争いの話。不都合なことを知る人物を殺せばいいってもんじゃないでしょ。其処らへんからエリートの冷酷性を感じる。またそれと同時に倫理を顧みないあたりに強烈な人間性を感じます。おとなしく警察に捕まればいいものを…

龍は眠る 宮部みゆき

これは二人の少年が繰り広げる闘争の記録である。私は決して当事者ではない。

人の考えていることが分かる能力を持つと何が起こるのか。我々は日常的に本音を語らず、表面上うまくいくように取り計らう。そうすることで社会は成り立っているといっても過言ではない。しかし他人のうまい言動の裏に隠された本音に晒され続けるとどうなるか。息苦しくて仕方ないだろう。よっぽど厚かましい人間でなくては人生を全うすることなどできないだろう。そして何より人を信用することができなくなる。

持つものの責任を全うするのか。あるいは見て見ぬふりを続けるのか。二人の少年の能力に対するそれぞれが持つ見解の違いには息苦しさを覚える。なぜならばどちらの立場も理解できるから。

 

コンスタンティノープルの陥落 塩野七生

この本で私は塩野七生にはまりました。歴史書ではないのだけれど限りなく史実に基づく物語りには脱帽です。そして何より文体がっかこいい。筆者のリベラルで独立した人物像を思い描けます。内容はあまり覚えてないのだが、何百年と続いたローマ帝国の最後の雄姿がみられます。そしてその時代を生きた男たちの生きざまにスタンディングオベーションしたい。

MOMENT 本田孝好

高校生のころから持ってる本その②

延命治療の必要性を考えさせられる。結局生きていてほしいと思うのは個人のエゴなのか。人と話しながらほかのことを考えている主人公にお前ちゃんと人の話聞いてんのか、ってなる。でもきっと頭いいから話聞きながらほかのことを考えているのね。